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国際的に認められる大学入学資格の一つIB(国際バカロレア)候補校に認
定されたサニーサイドインターナショナル幼稚園。渡辺園長は、なぜIB導
入へと向かったのか。日本の教育への危機感、園児たちへの想い、名古屋
市立大学4年の並河くん、名古屋外国語大学3年の浦田さん、中京大学2
年の石早さんが、自分たちが受けてきた教育と照らし合わし、万感の思い
とともにお話を聞いてきました。

豊富な自然に囲まれた岐阜県岐阜市岩井、言ってしまえば辺鄙な場所であ
る。そんな場所で今後の日本の幼児教育を牽引するであろう教育を実践さ
れているのが、サニーサイドインターナショナル幼稚園であり、園長の渡
辺寿之氏である。13年前に日本人教諭と外国人教諭の複数担任制でスター
トし、2013年にIB(国際バカロレア機構)という、柔軟な考え方ができる
子どもの育成や、世界共通の大学入学資格を与えることを目的とする機構
の候補校に認定された。IBに関わる学校は世界で3000校を超えるが、日
本で幼稚園に対応しているのは14校のみである。しかし、こんなものは単
なる数字であり、ほんの少しもこの幼稚園の魅力を表すことはできない。
私が実際に訪問し、取材した上で感じたたくさんの魅力は、大きく分ける
と以下の3つだ。

魅力1:「今後の日本の幼児教育のスタンダードになるであろうカリキュ
ラム」
渡辺氏はIB導入当時をこう語ってくれた。「導入するからには園児たちの
親御さん方に説明しなければならない。しかし、親御さんたちの反応はと
ても冷やかで、むしろ大反対だった。「日本の幼児教育はこのままじゃい
けない」と言っても、親御さん方にとっては当然自分の子どもが一番大事
なんだから理解してもらえるわけがない。」しかし、導入から1年半が経
ち、今ではほとんどの親御さんが賛成してくれているそうだ。それはここ
に通う園児たちの成長が著しいからに他ならない。「英語の早期教育なん
て薄っぺらいことはしていないつもりなんだけど。」と話す渡辺氏は、英
語が話せる人をグローバル人材とは考えておらず、「英語が話せるのは当
たり前。日本のことはもちろん、外国のことも知っていて、自分で考える
ことができる人が本当のグローバル人材なんだ。そうじゃなきゃ世界では
戦えない。」と語る。答えを教えず、自分で考えさせることで「人と違っ
てもいい」ということを教える教育が非常に新鮮で、私もこんな幼児教育
を受けられていればなあとうらやましく感じてしまった。

魅力2:「実際に園児と触れ合う先生たちのイキイキ働く姿」
園児たちに自分で考えさせるこの素晴らしい教育。実はほとんど教える先
生たちが自分たちで考えているのだそう。年少、年中、年長をそれぞれ担
当する先生方の話を聞いたが、皆さん子どもたちのことを本当によく考え
ていて、「もちろん大変なこともあるけど、子どもたちと過ごすのが本当
に楽しい!」と語っていたのが印象的だった。季節を感じることが難しい
年少さんに季節を実感してもらうために、先生自身が全く季節と違う服装
をして来て違和感を感じさせたり、年中さんに自分の成長を感じてもらう
ために新生児と同じ重さにした人形を持たせ感想を聞いたり、掲示物が本
当にたくさんあったり、渡辺氏も「僕じゃできないことだね。」と言って
いる。幼稚園の先生になろうと思ったことはなかったが、非常にやりがい
を持ってイキイキと働かれている先生方を見ると、幼稚園で働くという選
択肢も無きにしも非ずと思わざるを得ない。

魅力3:「それらを可能にする園長である渡辺氏の人柄と強い想い」
私たちが取材をしている間も、とても陽気に笑顔でお話をしてくださり、
ご自身の経験や想いを語ってくださった渡辺氏は、とても親しみやすく、
こんな人と仕事がしたいなあと素直に感じた。また、「園児たちがグロー
バル人材になるのは少なくとも15年は先のことになるが、どうやってモチ
ベーションを上げているのか。」という質問に対し、「危機感だ。」と渡
辺氏は語る。恥ずかしながら「子どもたちが成長するのが嬉しい」等の回
答が返ってくると想像していたが、渡辺氏の考えはもっと深いところにあ
った。「自分が受けてきた教育や、自分の姿、大人たちの姿を見つめ、さ
らに世界のトレンドを見てみれば、「人づくり」が今の日本の重要マター
であることは明らか。シンガポール等の教育先進国と比べても、日本の教
育は大きく遅れていると言わざるを得ない。このままじゃいけないと思っ
ても、公立じゃどうしようもできない。だからこそ、そんな大きなことは
言いたくないけど、僕が変えなきゃいけないと思うんだ。」と謙遜しつつ
も熱く語る渡辺氏を、心から尊敬した。
誰よりも当事者意識を持って教育に取り組むことが、「働く」ことへのや
りがいになるということを、新しく教えて頂いた取材だった。今後は小学
校も運営したいと考えているらしく、サニーサイドインターナショナル幼
稚園からは、今後も目が離せない。

日本の教育に危機感を感じ、幼児期の教育に力をいれるサニーサイドイン
ターナショナル幼稚園。世界では主流になってきているIB(国際バカロレ
ア)候補校に認定。「子どもに教える」教育ではなく「子ども自ら学ぶ
(want to learn)」教育を目指している。なぜ渡辺園長が約20年先の
子どもたちの未来を見据えて教育に向き合えるのか。そのモチベーション
はどこからきているのか。教育についてのお話しをたくさん語っていただ
き私自身の教育に関する価値観が大きく変わる取材となった。

なぜ幼児教育が大切なのか。第一の疑問だった。渡辺園長の答えは「日本
の教育に危機感を感じるから。時代はものすごいスピードで変化している。
例えばここ20年で携帯電話の形がどれだけ変化したかを考えればよく分か
る。世界も変わっている。なのになぜ教育は変わらないのか。変わってい
かないと日本はダメになる。」この言葉を聞いてドキっとした。なぜなら、
私自身もなんとなく気付いているから。私たちは中学高校と少なくとも6
年間英語教育を受けた。しかし、高校卒業時、英語が話せるようにはなっ
ていなかった。大学生になり海外に行った時、もちろん英語は伝わらず、
その国の知識、さらには自国の文化や歴史さえほぼ知らないという状況だ
った。ほとんどの学生がこのような状況ではないだろうか。たとえ英語が
話せたとしても、その人は真のグローバル人材と言えるのか。未来を担う
学生がこの状況ではグローバル化が進んでいる世界においていかれるので
はないか。

気づいたのなら変えていくしかない、そこで渡辺園長は世界で推奨されつ
つある「学ぶ教育」に特化した。日本人教師と外国人教師が常在し、常に
英語に触れる環境。さらに「学ぶ」に関しての工夫がさまざまなところに
見られる。子どもの学びのチャンスを大人が奪わないような工夫だ。例え
ば、「季節」をテーマに子どもたちが考える時(子どもたちにとって季節
の感覚をとらえるのは難しいこと)、正解を用意しない。「夏=暑い」が
正解ではないということ。私たちはそう教えられていたように思う。子ど
も一人ひとりが思う夏を表現する。だから子どもが作った季節の作品に同
じものは一つとしてない。大事なことは否定しないこと。それもいいね、
そういう考え方もあるね、と、受け入れる習慣を身に着けることによって、
他国の文化も素直に受け入れることができる真のグローバル人材となって
いくのだ。

日本では数少ない取り組みを行う幼稚園に、反対の声も多々あったそう。
保護者が先例のない取り組みに不安を覚えるのは当然だし、教諭からも不
安、反対の声はあった。実際に入園希望者は20人ほど減った。しかし、
IBを取り入れて1年。確実な変化があった。保護者からは、子どもの変化
に驚きましたという声、また教諭からは子どもたちの成長もそうだが、自
分自身の成長も感じたとの声があった。行動によって確実に変化はおこっ
ている。
人間は変化を恐れるもの。新しいことが受け入れられにくいのは仕方がな
い。「私たちの取り組みがこの先認められるかの確約はどこにもない、そ
れに教育は基本的に儲かる仕事でもないし」と話す渡辺園長、そんなリス
クを背負ってでも取り組む理由、それは、自分は30年後の未来を見ないか
もしれないけど、今の子どもたちは確実にそれを見ることになるから。
真剣に日本の未来、そしてそんな未来を生きる子どもたちのことを考える
のならば誰かがやるしかない。時代が続く限り教育に終わりはないし、常
に変化していくものだ。そんな教育の危機に少しでも多くの若者が関心を
持ち、考えることが第一歩だと感じた。

最後に、なぜ岐阜でこの取り組みを行うのか。岐阜で出来たら日本のどこ
でも出来るから、岐阜からロールモデルを作り広めていきたいという渡辺
園長。日本の未来にサニーサイドインターナショナル幼稚園のような学校
がどれだけ増えているのか、楽しみだ。

緑多くのどかな土地柄に立つサニーサイドインターナショナル幼稚園に足
を踏み入れると、私のひざくらいの背丈の女の子が外国人教諭と柔らかな
笑顔で挨拶を交わしている光景を見た。園児は構えることもなく、元気よ
く返事をする。英語と日本語の行きかう様子から世界が広がっているよう
に見えた。

英語の授業と言えば、私の小学生時代を思い返すとスペルミスや文法の間
違いを指摘された記憶がある。しかし、渡辺園長先生はこのような「正解」
をひとつしか許されない授業、知識を教えようとする姿勢を見せる教育に
危機感を感じている。そこでサニーサイドインターナショナル幼稚園では
昨年から国際バカロレア機構 (IB)に基づく教育方法を導入した。子ど
もは知りたい、やりたい、好奇心の塊。それをうまく引き出すことがここ
での教育の基礎となる。

訪問の際、3歳児が集まる教室を回ることができた。多くの掲示物が飾ら
れている空間に入ると、この教室の担任教師は3歳児に季節を感じてもら
うカリキュラムと取りいれていた。子供は思い思いの季節の色、その季節
で使用する物や風景の写真を選び、表現する。20枚ほどの作品には、ひと
つも同じものはなかった。夏のイメージカラーが黒でも、冬の緑でも、そ
の子らしさがとっても出ているものばかりだと感じた。

IBの認定校は世界142か国で3740校、うち日本国内では24校存在する。
特に幼稚園はたった2校しかなく、日本での認知度はかなり低い状況であ
る。そのためIBを導入したことで次年度の入園児が20人程減少という課題
を抱えていることも事実だ。しかし新教育制度を取り入れて一年間、子ど
もたちは明らかに成長しているようだ。例えば自分のグループワークでの
役割や、進め方を園児自らが考え行動するようになったこと。その手応え
は園長、教員だけではなく保護者も感じている。
幼児教育のタイムリミットは3年。学ぶ楽しさを知った卒園児が20年後真
の国際人として活躍する日も遠くない。


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