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スマホの画面保護用の衝撃吸収ゲル「ぷよシート」。150cmの高さから100g
以上の鉄球を落とすというテストに耐えうるという。企業としてさまざま
な変遷を経て、その変遷があったからこそ、開発に結びついたと語る大野
社長。エクシールコーポレーションは、どのようにして成り立ち、そして
これからは何を見据えているのか。愛知淑徳大学1年の森田さん、岐阜大
学4年の猪飼くんが、取材してきました。

「永遠に続くものなんてない」エクシールコーポレーションの社長である
大野さんは私たちにこのように言った。取材を通して、きれいごとではな
く、なんと本質的な話をしてくれる人だろう、そんな強い印象を感じたの
がエクシールコーポレーションであった。

スマートフォンの画面を保護するシート、一般的には薄いシールの商品が
多いが、エクシールコーポレーションはこれをゲルで商品化した。触った
感触はぷよぷよ。その名も「ぷよシート」である。商品名からして感触が
伝わってくる。このエクシールコーポレーションは呉服値札の製造業とし
て創業した。そしてラベルや、転倒防止シートなどさまざまな商品を開発
し成長していった。今現在、エクシールコーポレーションが手掛けている
のはウレタンゲルを使った商品である。

「永遠に続くものなんてない」それは、社長としてひとつの企業を任され、
一つのものだけを作り続けるのは不可能であると肌で実感したからだ。始
まりがあるのならば必ず終わる時が来る。企業は時代とともに変化してい
かなければいけない。そう語っていた。

取材中、エクシールコーポレーションが現在手掛けている商品を実際に拝
見した。ぷっくりと立体的な硬いゲルでできたシールや、ぷよぷよのぷよ
シート、人肌とまるで同じ質感のかわいらしい女の子の人形、ゲルででき
たリアリティ溢れる脳・・・。大きさも硬さもまったく異なっているにも関
わらず、これらすべては同じゲルでできているそうだ。

商品を新たに開発することはとても難しい。市場が求めている潜在的な商
品であるからなおさらだ。どんな需要があるのか、誰が求めているのか、
どのような用途か・・・。それを見出し商品化していく。時代にはサイクル
があるため、今までと同じでは企業が成長していかない。そこで行動を起
こさなければ時代の変化に流されてしまうだけである。興味のあることに
次々に挑戦していき、突き詰めていくと新たなビジネスが見出されるかも
しれない。しかし新たな挑戦はリスクがつきものである。このリスクを負
ってでも挑戦することが企業成長していくうえで難しくも楽しいところで
あると大野社長は言う。

「永遠に続くものなんてない」確かに一つの商品が永遠に続くことはない
だろう。商品は人の生活環境によって容易に変化していく。しかし本当に
「永遠に続くものなんて“ない”」と言い切ってよいのだろうか。エクシ
ールコーポレーションの時代の変化に柔軟に対応していく姿勢を見ている
と永遠に続くものはないが、「永遠に続く企業は“ある”」のではないかと
そんな気にさせられる。取材を通してこんなことを感じた。

株式会社エクシールコーポレーションは、創業時の1960年代から1970年代
にかけては、大幸紙工株式会社として呉服の値札を製造していた。そして
1980年代頃からは社名を変え、ラベル・シールを主な商品としていた。20
00年代からはウレタンゲルを加工した製品を、主な商品としている。この
ように事業を何度も変えているのは、大野社長の常に先の時代を考え、変
化を恐れず挑戦していく姿勢によるものである。

人は変化を嫌う生き物である。変化をすることによって、良いこともあれ
ば悪いこともある。しかし何も変化しないままでは進化はなく、時代に置
いていかれ、廃れてしまう。これは会社だけではなく、たくさんのことに
対して言えるだろう。おそらく大野社長はそういった姿をたくさん見てき
たのではないだろうか。

「商品や事業には寿命がある。だからそれが下がってきたら変換が必要」
と大野社長は話す。そんな考えから元の事業の売上が下がる前から、次の
事業を育てて行くことにより、今日のエクシールコーポレーションがある。
先ほども述べたように、現在はウレタンゲルを加工した製品が主力となっ
ている。しかし一口にゲルと言っても、靴裏の汚れを取る吸着マット、人
体模型やフィギュアに使われる人肌のゲル、警察がDNA採取に使うキット
など、その商品は実に多種多様である。そんないろいろな使い道のあるゲ
ルを扱うことは、一つのことに留まらないこの会社に、ぴったりなのでは
ないだろうか。

そんなエクシールコーポレーションの現在の目標は、ゴミ・ほこりを取る
分野、粘着・すべり止めの分野、警察関連の分野の3つを柱とした、ゲル
のNo.1ブランドになることである。これは大野社長の地域を支えていきた
いという想いからである。弱い会社では地域に雇用を作ることができない。
雇用がないということは、人は雇用を求めて地域を離れてしまう。人が地
域を離れてしまうと、地域が成り立たなくなる。地域を支えることのでき
る企業になるために頑張ろうという気持ちが、大野社長のやる気に繋がっ
ているという。

この日、大野社長からは、明るい話しから暗い話しまで、多くのことを聞
かせていただいた。こういったことから、大野社長はとても現実的な人だ
と感じた。会社のもう一つの目標は100年続く企業になることであるとい
う。現実的な考え方で未来を見据え、変化を恐れないチャレンジ精神で、
エクシールコーポレーションは創業100年に向けて進んでいくであろう。


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