1946年に創業し、火を通して社会に貢献してきた加藤鉄工バーナー製作所。
普段目につかないけれど、実は意外と身近なバーナーを
製造している加藤鉄工バーナー製作所へ、
名古屋外国語大学3年浦田さんが加藤副社長に直撃取材しました。
昭和21年、鉄工所として会社を設立。その後バーナーを中心に製造、発
展を続けてきた加藤鉄工バーナー製作所。BtoBの営業がほとんどのため、
私たちの目に付く機会の少ないバーナーだが、実は私たちの生活に欠かせ
ないものであった。焼却炉やボイラー、学校用のストーブ、業務用の炊飯
器などを始め、日本では、お茶の葉や海苔を乾燥させることにもバーナー
は使用されている。面白い事例では、雪を溶かすためにトラックにのせる
大型のバーナーを製造したこともある。見えないところで需要はかなりあ
る。
そんな加藤鉄工バーナー製作所は、お客様の満足と信頼を大切にしている。
製品の特性上、お客様から注文を受けオーダーメイドで製造をすることが
多い。お客様の期待に応えるために長い時には2年を要することもあると
いう。しかし、完成すれば、息の長い仕事となるのだ。お客様が満足され
たということは、自分たちの製造した製品、つまり技術が認められたとい
うこと。そのため、技術者にとってはお客様の満足が直接自分の評価に繋
がるというやりがいのある仕事なのだ。また、環境保全活動と高効率にと
ても力を入れている。排ガスが出てしまうことは避けられないバーナー。
バーナー業界で生き残っていくためには燃やすなどの技術以外の面で勝負
が必要だ。品質管理の国際規格であるISO9001認証を取得。バーナーは炎
が正しく安定して燃焼される必要がある。オイル・ガスバーナーともに、
炎監視装置を標準装備し安全性が保たれており、ガスが漏れていることに
気づきにくいガスバーナーには、他にも多くの安全装置を取り付け、事故
防止に努めている。
お話を聞いた副社長の加藤さんは、何か新しい分野で要求に応えられるこ
とをしていきたいと話していた。加藤さんのような常に向上心を持ってい
る上司の方が多い企業だと感じた。特に何か特別なことをしているわけで
もないのに会社の雰囲気が良いというのは、信頼できる上司がいるからで
はないかと思う。上司の向上心により、社員一人ひとりが必要とされ、信
頼される。新しい分野に取り組んでいくことによって社員の活躍する場も
作ることができる。取材中、加藤さんが嬉しそうに話していたことが印象
に残っている。それは離職率がほぼゼロだということ。それに加えて、最
近では社内結婚もあったと聞き、社内の雰囲気の良さが伝わってきた。
また、加藤さんはもっと海外に目を向けていきたいし、加藤鉄工バーナー
のことを多くの人に知ってもらいたいと言っていた。そのための新たな人
材確保も考えているそう。新しい分野への挑戦、海外への展開など、将来
が楽しみな会社だ。