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「住み慣れた自宅で、自分らしく暮らしていきたい」
お年寄りに寄り添った、あたたかい在宅介護サービスを提供し続ける株式
会社新生メディカルに岐阜大学3年長瀬さん、塚原くん、
名古屋外国語大学3年浦田さんが取材に伺いました。

新生メディカルは新しい在宅介護の形を提案し、サービスを提供する企業
である。従来の在宅介護のなかには、お年寄りは寝たきりのままで、ご飯
は一週間に1回介護者が一週間分のご飯を作りに行くというものも多くあ
った。社長の石原さんはそんな在宅介護に疑問を感じ、在宅介護の先進国
であるオーストラリアへ学びに行かれた。オーストラリアでは、できるだ
け自らの足を使って生活し身辺処理もできるだけ自ら行い、素敵な洋服を
着ているような、死ぬまでお年寄りの尊厳を大切にする介護が行われてい
た。石原さんはオーストラリアの在宅介護の考え方を取り入れつつ、お年
寄りの幸せや尊厳を大切にする在宅介護の形を提案しサービスを提供して
いる。例えば、従来ヘルパーが訪問するのが一週間に一回だったのを、短
い時間でも毎日訪問し必要な介護をすることで、朝起きてから寝るまで、
元気な時と同じ生活リズムで生活できるようにしている。お年寄りの幸せ
を考えた介護を実現している。
また、そのように自宅に介護の専門家であるヘルパーが入ることで、どの
ように介護をすればよいかが家族にもわかるので、家族の心の余裕や安心
にも繋がるという。その心の余裕や安心は、「おじいちゃんおばあちゃん
にもっとこうしてあげたい」といった家族のやさしさにも繋がる。このよ
うに家族の幸せにも繋がるのである。
また、石原さんの考え方に、「福祉は人の幸せを喜ぶ仕事。人の幸せを喜
ぶためには働き手の満足度が高くある必要がある」というものがあり、新
生メディカルでは働き手の幸せも考えられている。例えば、『ランチョン』
という社長である石原さんと社員がご飯を食べながら本音で話し合える場
を作り、社員どうしでも本音の言える関係が作られている。そこで悩みが
あれば共有し、解決にむけて一緒に考えていける環境が整えられている。
新生メディカルはお年寄り、その家族、働き手、ひいては社会全体の幸せ
を考え、実行している。訪問した施設内はそれぞれの笑顔あふれる温かい
空間であった。

安心して暮らせる地域社会を目指して。新生メディカル岐阜営業所のある
3階フロア「医療福祉ゾーン」は、ビル全体を一つの街にして老人が安心
して暮らせる空間を作っている。介護施設、医療施設はもちろん、薬局、
レストラン、美容院なども隣接。そんな新生メディカルの魅力とは、「み
んなの幸せ」が理念の軸にも、今後の目標にもなっているところである。
そしてその魅力のもとは社長の考えにある。社長のいう福祉(介護)とは、
犠牲者が出てはいけないもの。例えば、要介護者の言うことを何でも聞い
て、介護者が疲れてしまっては意味がない。逆に、介護者本位で、毎日決
まった時間に決まった回数のおむつ交換しかしないというのも良くない。
それではどちらも幸せではないから。しかも両者のまわりの人間も幸せで
はないから。両方が同じレベルのハッピーを得られることがその人達の喜
びである。

日本の介護現場ではほぼ寝たきりの老人におむつをつけるのは一般的な考
え方だ。しかし、かつてオーストラリアで社長が見てきた介護現場にはお
むつはなかった。現地のヘルパーは、「要介護者は何もわかっていない赤
ちゃんではないのです。昨日まで動けていた人だっています。年をとって
から赤ちゃんが付けるおむつを付けられて、プライドが傷つかないわけが
ない。生きる気力を失ってしまいます」と言ったそう。社長は目から鱗と
いうにふさわしい衝撃を受けた。もっと人の気持ちを考えた介護をしてい
かなければ。海外で目から鱗な現場をたくさん見たからこそ、日本の介護
を変えていきたい、変える必要があると社長は思っている。

何故社長は人の幸せをここまで考えられるのだろうか。その根底は、自分
自身が心豊かに暮らしたいという思いではないだろうか。自分が満足な生
活をできていなかったらきっと人の幸せを素直に喜べない。社長の趣味は
旅行。74歳という年齢にもかかわらず、毎年友達と海外に行ったり、シル
クロードを旅したり。自分がどう生きていくかで与えられるものは変わっ
てくる。利益のためにも地域のためにも仕事はしていない。目の前にいる
人のために、目の前にある仕事を一生懸命やるだけ。
そして素晴らしいのはその想いが社員に伝わっているということ。一人ひ
とりと話し合う機会は常に設け、かつ社長は現場の人達をよく観察してい
る。「みんなの幸せ」というぶれない思いがある、そこが新生メディカル
の魅力だ。

みなさんは介護と聞いてどんなイメージを抱くだろうか?正直、私は、新
生メディカルに取材に行く前は、介護に対してあまり良い印象は持ってい
なかった。その認識の中で、介護に従事している方々はどのような思いで
いるのだろうかと興味があった。取材を通じた私の介護に対する印象の変
化と共に、新生メディカルの魅力についてまとめていく。
「自分がどう生きたいのか、犠牲者を作らないのが介護です」と、石原社
長は語る。介護する側もされる側も幸せであることが大切で、これは私を
含めた世間一般の介護に対する後ろ向きなイメージとは違うと感じた。そ
の現実も踏まえて、新生メディカルの目標は、「介護の仕事の専門性を世
の中に伝えていくこと」だそうだ。
実際に新生メディカルでの取り組みはどれも新しいものに感じた。しかし、
これは石原社長が30年以上も前にオーストラリアで見た介護の現場を基に
しているのだ。当時、日本の老人ホームや病院で暮らす高齢者は、寝たき
りで身の回りのことをほとんど他人に委ねていた。けれど、オーストラリ
アでは自分でできることは自分でやる、高齢者自身のやりたいという気持
ちを最優先にしていたそうだ。この現場のギャップを見た時に「日本の高
齢者の方々もできる限り自分でやりたいはず、日本でもこの介護が必要」
と強く感じたそうだ。

新生メディカルは、人間の「尊厳と自立」を大切にしている。この想いと
福祉の理念「その人の残っている良い所を探すこと」とをかけ合わせるこ
とで、新生メディカルの目指す介護の仕事が見えてくる。介護する側は人
間そのままを受け止めて、一人ひとりのヘルプしてはいけない所を見極め
ていくことがプロの介護である。また家族のサポートも大切で、家族の心
の余裕がよみがえらせることでみんなが幸せになっている。この介護に関
わる周りの意識や行動を変えようとすること、変えられることもプロの介
護で専門性の高さが新生メディカルの魅力である。

プロの介護スタッフとして周りを変えられる人になるためには、職員の日
々の成長が周りを変えていけるということで、成長ができるような環境づ
くりに工夫がされていた。具体的にはみんなが社長のつもりで会社を考え
て、何か失敗をしてしまったならしっかりと共有ができるようにしている。
また小まめに石原社長と社員さんが意見交換できる機会を設けているよう
だ。今回の取材で、介護に対する意識が大きく変わった。石原社長は日本
の介護に対する認識は遅れていると語った。新生メディカルの魅力は、大
きく捉えてしまいがちな介護を「みんなが幸せになること」と当たり前の
ように認識していて、実践できていることだと感じた。


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