キーワードは「差別化」。
マンチェスは、国内でも珍しい「大きいサイズ」に特化した
衣料品メーカーです。
岐阜大学3年山口くん、愛知淑徳大学2年の工藤くん、山崎さんが、
そのこだわりに迫りました。
徹底的な差別化と差別化でNo.1を取りたいという強いこだわりを持つ
のは、キングサイズ専門メーカー・マンチェスだ。マンチェスでは大きい
サイズの服やズボンはもちろん、冷却スプレーやニプレスなど体の大きい
人のための衣料品だけに限らず、つま先から頭まで、おはようからおやす
みまでの必要なアイテムがほとんど揃ってしまうほど、数多くの商品が揃
っている。「大きいサイズの人の悩みを解決したい」というのが株式会社
マンチェスの上田社長の思いである。
さらに、マンチェスでは商品を買ってくださるお客様に、ホームページや
カタログを見たときに商品に対してワクワクしていただけるような工夫を、
付加価値として加えることも忘れない。ホームページでは、スタッフの着
用感想が商品説明の他に書いてあったり、旅行や結婚式などシチュエーシ
ョンに合わせたコーディネートの紹介がある。カタログでは、体の細い海
外のモデルが着ていたりする。コーディネートの提案があれば、商品を買
った時にどんな着あわせがいいのか、どんな場面に着ていけるのかイメー
ジしやすい。カタログを見たときに、自分もこんな風に着てみたいとワク
ワクするような気持ちになる。さらに着用感想があれば、より商品に対し
てイメージし納得して購入できるようになるだろう。1つの商品に対して
どれだけイメージしてワクワクしてもらえるようにするか、大事な工夫、
付加価値の形である。また、お客様にメールを送るときもリピーターのお
客様には特に、ただ購入のお礼をメールするだけでなく前回買っていただ
いた商品との相性など一言加えることでお客様への気遣いも忘れない。今
回や次回の購入で「買ってよかった」、「次回も買いたい」と思ってもら
えるように工夫することも、商品に対してワクワクしてもらえる大事な付
加価値と言える。
上田社長はお客様がワクワクし笑顔になっていただくために、社員自らワ
クワクしていてほしいと願っている。「ワクワクするためには、体の大き
な人がどんなことに困っているか常にアンテナを張っていてほしい」と上
田社長の願いに答えるように、多くの社員は常にアンテナを張って、どう
したらお客様が笑顔になっていただけるかよく考えているそうだ。「必死
に仕事をして達成できたとき、ワクワクしたり嬉しくなったりする。社員
にはそんな成長をしてほしいし、成長を感じてほしい」。マンチェスでは、
お客様と社員が同じワクワクを共有することで、お互いに笑顔になれるよ
うな関係を築いている。
大きいサイズを専門に扱うのに特化したマンチェスは、お客様の数は必ず
しも多くはないけれども、その方たちに向けて喜んでもらえるような付加
価値をつけられるようにいつもアンテナを張って意識し続けている。マン
チェスに関わる全ての人がワクワクできる商品提供や会社作りをこれから
も続けていくだろう。
株式会社マンチェスは、大きいサイズの衣服を中心とした商品全般を扱う
会社である。この会社の一番の魅力は、お客様のことを徹底的に考えた差
別化が行われているところだ。大きいサイズにこだわる理由を代表取締役
の上田社長に伺うと、差別化をしないと戦っていけない、小さい人であれ
ば大きな服をリフォームして着ることが出来るが、大きい人はそれが出来
ないという答えが返ってきた。主にアパレル店で見かけるのは、Mサイズ
やLサイズが中心だ。それ以上となると、あるにはあるがデザインも限ら
れ選ぶ楽しみもなくなってしまうし、大きいサイズといっても一般店舗で
は大きさに限度もある。
しかし、マンチェスでは身長200cmウエスト160cmまでと、普通
のアパレル店では見ることのないサイズが扱われている。商品カタログを
見せていただくと、ポップなキャラクターや龍の刺繍、奇抜なデザインま
でと幅広くユニークな商品を扱っていることが分かった。ユニーク過ぎる
商品は全然、売れないのではないかと質問をするとオーソドックスなデザ
インだと他の店舗との差別化にならない、ユニークなデザイン、このよう
なリスクの高い商品はうちから買って欲しいと、とことん差別化に拘る答
えが返ってきた。
このように徹底的に差別化をしている、株式会社マンチェスであるが取材
中上田社長は終始笑顔で他とは違った視点、戦略で経営をしているのを心
から楽しんでいると感じた。上田様だけでなく、社員の方々も元気で仕事
に取り組んでいて活気に溢れているオフィスなのである。
この上田社長をはじめとする社員の方々の、活気の秘訣を質問するとわく
わくする気持ち、わくわく感を大切にしているという答えが返ってきた。
わくわくする為に必要なことは、目の前にある仕事を一生懸命取り組むこ
とが大切であるそうだ。
どうしたら、お客様に喜んでもらえるのかを試行錯誤しながら考え商品を
提供する。このサービスにお客様が満足したら、そこにわくわく感が生ま
れる。お客様が喜んでくれると、社員も嬉しくなりわくわくする。
いきいきと話す上田社長の姿はとても輝いていて、取材をしながら話に引
き込まれ私自信もわくわくしていた。会社全体が、活気に溢れているのも
とても納得がいった。
お客様のことをとことん考え他にはない戦略を取っている、株式会社マン
チェス。これから目指す未来は日本一になることと上田社長は言う。日本
一の道に、これからもこの活気に溢れるパワーで近づいていくのだと感じ
た。今後の躍進を想像すると、私もわくわくが止まらない。
株式会社マンチェスは、メンズ用の大きいサイズの人向けの商品の製造、
販売を行う企業である。現状に辿り着く前には、ビジネスにおけるキーワ
ード、『差別化』が背景にあった。
設立当初は、小さなサイズから大きなサイズまで扱うスーツ専門として起
業したが、65年前に大きなサイズ専門として確立した。小さなサイズ専
門店にしなかった、背景として、小さい服は、子供服やリフォームするこ
とで、代替品になるからだと言う。日本でウエスト160cm以上のサイ
ズの取り扱いは、株式会社マンチェスだけである。
株式会社マンチェスが、メンズ用に絞ったのは、レディース用とメンズ用
では、性質が違うからである。レディース用のものは、流行り廃りが激し
く、在庫が残った場合、来年に売れることは見込めない。メンズ用のもの
は、流行り廃りがないので、在庫が売れることを見込めるのである。株式
会社マンチェスは、差別化だけではなく、お客様にワクワクして欲しいと
いう社長の思いで、様々なこだわりを実行していた。
株式会社マンチェスでは、発送完了メールを手打ちで、送信している。普
通、ネット通販を注文すると、自動送信で、定型文のメールが届く。しか
し、株式会社マンチェスでは、女性社員がお客様の注文頻度に合わせて、
文面を変え、メールを送っている。大手企業に出来ないことを中小企業に
できることが強みだ。
株式会社マンチェスは、岐阜でなかったら、成功しなかったという。岐阜
は日本の中心で、配送代が安くつきやすいそうだ。サイズだけではなく、
デザインもこだわりを持っている。例えば、ジーンズパンツ。通常ではお
しりの真後ろにポケットについている。株式会社マンチェスのジーンズパ
ンツのデザインは、真後ろにポケットは付けず、横にポケットを付けるこ
とでお客様の利便性を高めている。大きいサイズの人の悩みを商品に反映
させる為に、常にヒアリングなど、アンテナを張り巡らせている。
手間をかけて、お客様をワクワクさせる。それが、株式会社マンチェスの
強みである。株式会社マンチェスの今後の目標は、大きいサイズ人向けの
家具などを充実させることである。自転車は、重量体重70kgと制限があ
り、大きいサイズの人は乗れない。大きいサイズの人がより快適に生活を
送るためには、まだまだ改良の余地がある。
株式会社マンチェスの挑戦に終わりはない。