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故人の想いをくみ取り、「その人らしいお葬式」で送り出す。
葬儀から始まる縁を大切にしているのうひ葬祭・鈴木社長へ
金城学院大学・細田さん、中京大学・林さん、岐阜大学・山口くんが取材
に伺いました。

「葬儀の仕事」と聞いて、あなたはどんな印象を持つだろうか。暗く、悲
しい仕事だと思っている人もいるかもしれない。だが、少なくとも「のう
ひ葬祭」はそうではない。鈴木社長の想いは、とても温かく、思いやりに
満ちている。

「葬儀のサービスは、記憶と思い出にしか残らない。そして施設ではなく、
人が提供するもの。施設を大きくしようとして人を増やすのではなく、社
員が成長した結果、施設が大きくなってしまった、規模の拡大はそうある
べき」と社長は語る。
そんな、常に「人」を基準に働く社長だが、初めは、会社を大きくするこ
とばかり考えていたという。しかし母が亡くなり、初めて遺族の立場に立
った。「スタッフが本当にありがたかった。花を見ただけで涙が出た」。
この時初めて、葬儀の仕事はお手伝いでもゲームでもなく、もっと真剣に
取り組むべきだと気づいたという。それからの仕事振りは一変。一つ一つ
の仕事に入り込んだ。その分作業も増えたが、人として成長していった。

社長がもっとも大切にしているのが、「ホスピタリティ」という考え方。
サービスが1対多数なのに対して、ホスピタリティは1対1。「あなたの
ためだけに」と相手に丁寧に向き合う。「究極のホスピタリティはお母さ
ん」と社長は言う。母親は子供のことを勝手に心配して想像して世話を焼
く。見返りを求めず相手のことを心から心配する母親は、ホスピタリティ
の究極の姿だ。そんなホスピタリティの実践として挙げられるのが、「プ
ラスワンサービス」というもの。社員が家に伺って遺族から話を聞くなど
して故人について知り、自分なりに工夫して葬儀で故人を紹介するのだ。
例えば、故人の人柄が伝わるような生前好きだった趣味を紹介したとする。
それが「そういえばこんなこともあったね」と思い出話のきっかけになる
かもしれない。葬儀を行うことではなく、故人の想いを繋ぐことが大切な
のだ。

今後の方向性について社長が考えているのは、「生活サポート」というも
の。なぜ葬儀社が、と思うかもしれないが、葬儀社だからこその意義があ
る。「どうしよう、となった時に、パッと頭に誰が浮かぶか。それがのう
ひ葬祭であれば」と社長は語る。身近な人の死をきっかけに、生活は大き
く変わる。自分たちがつなぎ役になることで、その生活をサポートできれ
ば、と社長は考えている。まだ想いだけで何も始まってはいないが、葬儀
をきっかけにできたご縁から、その後も生活をサポートしてくれたら、ど
んなに安心だろう。
「私たちのミッションは、不安を『安心』に変えること」と鈴木社長は言
う。葬儀の仕事は、ただ単に葬儀をすることではない。大切な人の死で悲
しむ人の不安を安心に変える、とても大切で意味があり、人だからこそ出
来る思いやりの仕事なのだ。

のうひ葬祭で最も大切にされているものはホスピタリティだと鈴木社長は
おっしゃる。この考えの原点となったのが社長の母の逝去であった。それ
以前は、対価と同等の目に見えない財を提供するサービスを重要視されて
いたという。しかし、その時初めてサービスを受ける側に立ち、たくさん
の方々が自分の家族を気にかけてくださっていることを知ることで、周り
の方々との「縁」を感じたそうだ。これを機に人が亡くなったことの重み
に気づき、「故人の思いを受け継ぎ、地元に恩返しをしたい。」という想
いや、現在の葬儀は一日一件までという仕組みが出来上がった。

そもそもホスピタリティとは何だろうか?社長は「サービスとは自分を殺
して相手を満足させるものであり、企業とお客様が一対複数の関係である。
それに対して、ホスピタリティとは自分を生かして、相手を満足させる、
関係が一対一であるものだ」と語る。お客様へのサービスを画一的なもの
にしてしまったら、すべてのお客様に満足して頂くことができなくなって
しまう。だから故人の想いを遺された方々に伝えるために、社員と遺族が
故人に対して真剣に向き合い、故人らしさを追求した個性溢れる葬儀を行
うのである。

その例として「プラスワンサービス」が挙げられる。これは社員が葬儀を
企画する際に故人らしさを出すために一つ提案し、実行するというサービ
スである。これにより、過去に祭壇のお花を故人の育てたものに変更した
り、喪主が大型バイクで火葬場に乗りつけたりするといったことが実現さ
れた。このサービスは、のうひ葬祭ならではの一対一の関係でお客様と真
摯に向き合う姿勢が可能とさせている。お客様は何を望んでいるのか?何
をしたら満足して頂けるか?ということを対話を通じて見つけ、ニーズか
らウォンツへと導くのである。このサービスには、故人の知らなかった一
面を知ったり、参列者の方どうしの会話のきっかけにしたりして頂くこと
で、新たな人のつながりをつくる出発点にしてほしいという会社の想いが
ある。個人的に「感動はさせるものではなく、するものである。するもの
をのうひ葬祭が提供するのだ。」という言葉が印象的であった。

今後ののうひ葬祭の目標は、一つひとつの家族と長い付き合いをし、葬儀
社とお客様の関係ではなく、お客様が何か困りごとを抱えたら一番に相談
していただけるような信頼関係を築くことだそうだ。遺された方への心の
ケアや、相続についてのサポートなどはもちろん、日常生活での不安要素
を取り除くライフサポートにも力を入れていきたいと語って下さった。遠
くの身内より近くの他人という言葉があるように、誰かに相談できる環境
があるということはとても安心できるに違いない。地域密着の企業である
からこそ、お客様との信頼関係をより強いものにすることができ、その中
でお互いが幸せになるビジネスチャンスが生まれていくのである。

のうひ葬祭では、「故人の思いを受け継ぎ、地元に恩返しをする」葬儀で
あるべきだと考えている。生活様式の変化とともに、簡略化されつつある
葬送儀礼の文化を受け継ぐことも、故人の思いを受け継ぐことも、決して
簡単なことではない。「工場で作られる商品と違って、葬儀を経て持ち帰
れるものは、故人との記憶と思い出だけしかない。良いサービスを提供す
るには、物ありきではなく、人ありきの葬儀あるべきだ」と鈴木社長は考
えていらっしゃった。
 鈴木社長は、社員の温かい人づくりのためにサービスを極めるのでなく、
ホスピタリティを大事にすることが重要であると位置づけ会社のかじ取り
をした。ホスピタリティとは、自分も相手も喜べるような1対1の気づかい
や思いやりだ。不特定多数の人に喜んでもらえるサービスは、マニュアル
化すればいつでも誰でも均一なものを提供できる。しかし、その方の人生
の最後の時、故人にとってもその家族にとても大切な時間だ。そこではだ
れでも喜んでもらえるサービスではなく、その故人と家族だけが喜んでも
らえるホスピタリティがどうしても必要なはずだ。また、葬儀の決まった
家庭に対して担当者は、プラスワンサービスというものをする。故人を象
徴するようなプレゼントや葬儀の方法など提案するのだ。ガーデニングが
好きな方にはお花を添えてあげるなど、サービスだけでは取り扱えない、
故人の思いを象徴するような提案をその家庭に向けることで、その人らし
い葬儀を行えるそうだ。これも相手だけが喜んでもらえるホスピタリティ
の形だと思う。「ホスピタリティはサービスと違って、同じ方法が2度も
通じない」と社長がおっしゃっていたように、マニュアル化することので
きない粋な気遣いをのうひ葬祭では大事にしている。

またのうひ葬祭では、葬儀をきっかけに葬儀後もその家庭と関わり続けて
いるそうだ。一人の方が亡くなると、その家庭にとってとても大きな環境
の変化だそうだ。生活するにあたって、とても不安なことが増える。だれ
に相談すればいいのかわからない。そんな時、葬儀後も関わり続けていれ
ばきっと手助けができると考え、のうひ葬祭で今後、葬儀後のアフターケ
アとしてライフサポートの取り組みを展開しようとしている。「葬儀の前
も後も、のうひ葬祭に相談すれば大丈夫」という大きな安心感をいつでも
与えることができるように、その家庭の不安解消サポートしていきたいと
鈴木社長は語る。

私たち学生は特に、過去に何度も葬儀というものを経験することがない。
死を取り扱うイメージから、ただ暗く、悲しいイメージを持つ葬儀社だけ
れど、故人やその家庭に向けて喜んでもらえるような葬儀をするのうひ葬
祭を見て印象の変わることがあるだろう。「サービスには限界がある。そ
の故人や家庭らしい葬儀を模索する一生懸命さが感動を生む。」のうひ葬
祭と鈴木社長が目指すその人だけに喜んでもらえるホスピタリティが、こ
れからも多くの人に感動と故人の思いを届け続けるに違いない。


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