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手づくりにこだわり、おいしさだけでなく安全・安心も一緒に食卓へ届け
ている大丸松下食品株式会社。
岐阜大学3年山口くん、愛知淑徳大学3年生野さんが、社長の思いをたっ
ぷり聞いてきました。

大丸松下食品では、大垣を中心に全国の市場に種類豊富な焼き鳥や金時豆、
おせちなど家庭の食卓に並べられる商品を100年以上にわたって提供し続
けている老舗食品メーカーである。時代の変化を、みながらもたれや味を
変えることはせず、常に大丸松下食品でしか味わうことのできないオリジ
ナルのたれや味、商品を作り続けている。大企業では最近の健康志向に合
わせた減塩減糖の商品を作っているが、大丸松下食品では金時豆に代表さ
れるような、甘い商品を作っている。「多くはないかもしれないけど、ふ
と甘い金時豆が懐かしくなる時が必ずあるから」と松下社長は言う。大丸
松下食品が味を変えない理由だ。また、大企業が、都市に住む一人世帯に
向けた小分けされた商品を売る一方、大丸松下食品では地方に住む大家族
をターゲットに、ボリューム感たっぷりなお値打ち商品を提供し続けてい
る。大企業との明確な差別化によって、大丸松下食品ではターゲットも味
も変えることもせずに100年以上経営を続けている。
松下社長の目標は、「社歴を重ねること」だそうだ。松下社長は長く会社
を運営していくために、社員が1つになる必要があると考えている。そこ
で松下社長が大切にしている取り組みのキーワードとしてあげられるのが、
パーソナルマネジメントである。月に2度1時間程度、社長と1対1で個人
面談をするそうだ。全体の会議ではなかなか出しづらい本音を、1対1にす
ることで引き出すのが狙いだ。お互いに意見の食い違いのないように社長
自ら議事録をとり、お互いのスムーズなコミュニケーションを目指してい
る。これは、各部署とのやり取りでも行われている。それぞれ各部署で売
り上げや目標など具体的な数字をあげて話し合われている。社長と社員と、
社長と各部署でしっかりとコミュニケーションがとれるように取り組んで
いる。さらに、各部署での目標などの情報を共有することにもなっている。
またこのようなパーソナルマネジメントは、社員同士でも取り組むように
なっている。たとえば、営業の方のノートを製造の方が見ることもその取
り組みの1つだ。今、自分たちが作っている商品がどこに送られているの
か、営業している仲間とお店との間でどんなやり取りがあるのか、そこに
どんな思いがあるのか、ただ食品を作るのではなく、その商品に思いを込
めて作ることを心掛けるのに役立っている。1冊のノートは、1つの商品
を作るためのバトンの役割を担っている。このような情報共有は、社長が
いつも取り組んでいるパーソナルマネジメントの1つの形だ。

大丸松下食品の魅力は、いつもお互いにコミュニケーションをとり、思い
を共有することだと思う。同じ思いを共有し続けるからこそ100年以上に
わたって、変わらない、大丸松下食品でしか作れない商品を家庭の食卓に
提供できていると感じた。社長と社員、または社員同士で互いに協力して
1つの商品を作り続けていることにとても感動した。

大丸松下食品株式会社に訪問し、会社、そして松下社長から感じた魅力。
それは「社長、社員が同じ目線に立ち、同じ思いや目標を持つ」ことだ。
しかし、松下社長が社長に就任した当時はお互いの意思疎通が不十分であ
った。若くして社長になった松下社長は、自分より年上の管理職に指示し
ても、うまく伝わらず、社員も社長と、どう向かい合うべきか分からなか
ったと話す。そこで社員さんの本音を聞き出し、普段社長に面と向かって
意見できないことを話す場として、管理職の方に1か月に2回、1時間の
面談を設けるようになったそうだ。面談では、今月の目標の確認や、仕事
状況の報告や相談を行い、社員の思いを聞くことを中心に実施している。
同時に松下社長も自分自身の思いを社員さんへ伝える。この面談を通して、
両者の仕事状況を確認すると共に、仕事をしていく上での目標の共有も行
っており、会社の社長と社員が同じ目線、つまり土台に立っていると言え
る。会社に入ると、自分の思っていることをそのまま社長に伝えられる機
会は少ないと思う。だからこそ面談を行い、意識の共有を行うことで社内
の活性化にも繋がり、会社全体に良い雰囲気をもたらすと感じた。また、
この面談制度以外にも、「共有」や「伝える」ことを意識した取り組みが
工場見学で明らかになった。

その制度とは「見える化」だ。「見える化」とは、会社内での出勤状況、
業務終了時間、改善取り組み例など様々な情報を、全ての社員さんに見え
る形で、社内に表示され共有されていることを言う。先ほどの面談の効果
もあり、社員さんから徐々に会社や業務に対しての意見が出てくるように
なり、社員さん自身の仕事に対する意識も変わっていったと松下社長は語
る。そんな中で、社員さんから社長や管理職が情報を知っているだけでな
く、会社全体が同じ思いを持って働きたい。という意見の提案があり、
「見える化」は始まったそうだ。中でも驚いたのは、お客様から出たクレ
ーム内容とそのクレームに対してどう行動し、実際にどう改善したのかを
まとめた「見える化」である。普通の考えをすれば、クレームは会社に対
する批判的な意見であり、会社の上部での共有で終わってしまいがちであ
る。しかし同社では敢えて会社全体、さらにお客様にも伝えることで、今
後同じようなミスを起こさないことに繋がる。前述した「共有」や「同じ
目標を持つ」ことで、社長と社員の信頼を築き、よってこだわりのある、
良い商品を作ることが出来る。そしてお客様の信頼を築き、それが松下社
長の将来の夢である「一年一年社歴を重ねていきたい」という思いの一歩
となる。会社全体が同じ目標・夢に向かうために、現在の「面談」や「見
える化」は生まれたと感じることができ、素敵な取り組みだと実感するこ
とができた。そして私自身も就職活動を控え、会社をあげて同じ夢を目指
すことのできる魅力のある企業を見つけたいと意気込んでいる。


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