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MT車よりAT車の方が圧倒的に多くなった昨今の日本の自動車産業を支えて
いる企業の一つ、ダイキャスト東和産業。特殊鋼で精度の高い金型を作り、
アルミニウムを注入して製品を作るのだが、ダイカストという鋳造方法に
は高い技術と経験が必要となる。それを可能ならしめているものは何か。
愛知淑徳大学2年の齋藤さん、愛知大学2年の松波さんが松尾社長への取
材を通して探ってきました。

ダイキャスト東和産業は、ダイカストという金型鋳造方法を利用して、車
のATやエンジンに必要な部品を製造する会社だ。供給している部品は、取
引先を通じて世界中の多くの自動車メーカーが使用している。

この会社の特色は、教育システムであろう。新入社員は1ヶ月の社内研修
を経て、2年間鋳造部門に配属される。この後、部署からの人材の希望と
社員の希望をマッチングし、配属先が決定する。一定の知識をつけたのち、
希望する仕事ができるわけだ。また、専門知識を必要とせず入社後にみっ
ちりと勉強するため、文系理系の隔てはない。世の中の多くの会社では、
「総合職」「一般職」「研究・技術職」と採用枠があるが、ここは違う。
このシステムは非常に魅力的なのではないかと思う。就職活動のときに自
己分析をするのだろうが、仕事をして初めてわかることや自分のしたいこ
とがあるだろう。いろいろな可能性を就職してから考えられることは素晴
らしいと思う。ダイカストという鋳造方法は、不良品を0に近づけること
が難しく、昨日はできたのに今日はできないということも多々あるそうだ。
しかし、私はそこがおもしろさや、やりがいを感じるところだと思った。

さて、社内の会議室に「埋蔵金畑」がある。これは、不良をなくせばその
分が利益となることから名付けられた。不良をなくすためには原因を探ら
ねばならない。そのためには、社員に知識がなければならない。ダイカス
トという難しい鋳造方法のおかげで全社員一丸となって問題解決に取り組
めるのではないだろうか。また、社外での講習会に必ず社員を行かせ、社
内でも積極的に勉強会を開いている。これは社内に少しでも怠慢な空気が
流れていたらできないことだと思う。意欲があれば成長できる環境には、
やりがいが溢れていることだろう。

最近の円安で、燃料費や材料費の値上げによる苦しい状況が続いていると
いう。しかし、全社員に行き届く知識や意欲、社長が社員と接する姿をみ
ると、この困難なことも乗り越えられるのではないだろうか。

ダイキャスト東和産業が経営理念の一番上に掲げている言葉として「人財」
がある。「人材」ではなく「人財」。
「人財こそかけがえのない最も大切な資産であり、企業の活力の源泉」と
いう考え方を元に作られた言葉だ。取材前に資料やHPを見ているだけでは
わからなかったダイキャスト東和産業の社員への思いを実際に取材に行く
ことで感じることができた。

まず、社員への教育制度が行き届いていることである。基本的には新入社
員として入った者は製造からスタートする。これから会社で働く上で根底
の部分を知っておく必要があるからである。約1ヶ月の集合教育の後、O
JTで先輩からマニュアルとともにみっちり指導をするということが仕組み
となっている。また研修も充実しており、社外の研修も毎回かならずだれ
かしら参加させるようにしている。

次に幹部だけでなく社員ふくめ、全員の意見を取り入れ会社を作っていく
ための制度も整っている。制度の例として意見BOXという目安箱の存在が
あげられる。匿名制で社員が会社に対しての意見を投函することができ、
多いときには月70件もの意見が寄せられる。

ほかにもチャレンジ公募という制度も取り入れている。製造工程を2年以
上経験した社員は自分で好きな部署に異動願いを出すことができる。この
制度を取り入れることで社員は自分の好きな仕事やってみたかった仕事を
行うことができ、その仕事に対するやる気がやりがいや成果につながる。
最後に社内の雰囲気がすごく良いことである。これこそ本当に行かなくて
は感じ取れないことだがお話を聞かせていただいた社長、取締役、次長の
仲がすごく良い。工場見学中も社長自ら製造工程で働かれている方々に話
しかけており、これが日常化しているのだなと思えたほどだった。

社内で働きやすい環境が整っているからこそいい商品ができ、商品改良の
際にもほかにはないような商品が生まれる。もちろん技術的なものもある
と思うが社内環境のよさが良い商品につながっているということが、ほか
の会社にはないダイキャスト東和産業ならではの強みなのではないかと思
う。今回の取材で今まで興味がなかった自動車部品産業にすごく興味を持
つことができた。現在非常に厳しい状況にある産業であるがほかには無い
「人財」を育てる力でオンリー1の会社を目指して欲しい。


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