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岐阜県内でいち早く、介護事業に乗り出したタクシー会社・大垣タクシー。
困難を極めた新事業立ち上げを乗り越えた専務の想いを、岐阜大学3年
山口くん・天野くん、愛知淑徳大学3年番さんが聞きだしました。

介護の形は様々だ。どんな介護をするかは、介護をする人の思いによって
変わる。大垣タクシーの介護は、大角専務の「外の世界を見せてあげたい」
という思いから、2000年11月、東海エリアのタクシー会社として初めて介
護業界に参入することになった。
しかし、簡単に介護事業を始められたわけではない。大垣タクシーは介護
事業を始めるための申請をしたが門前払いを受け続けた。半年以上、足を
運び続けた結果やっと承認を得たのである。相手にされないのにもかかわ
らず、足を運び続けたのには、専務のあきらめきれない思いがあった。
「ひとりの人を外に出してあげたいと思ったのです。その人をどうしたら
幸せにできるか、その人の生活をどうしたら豊かにできるか、ずっと考え
てイメージし続けたのです。おのずとこの答えにたどり着きました。半年
以上かかりましが、思いがあれば、実現するのですね」。

大垣タクシーでは、「家からタクシーに乗るまで」のサポートをする。
高齢になると外に出るのが億劫になってしまいがちだが、タクシードライ
バーがホームヘルパー2級の資格を持っているので、気軽に外に出ることが
できる。普段の通院はもちろん、お花見やお孫さんに会いに行くなど、ち
ょっとしたお出かけにも体の不自由さをほとんど感じることなくタクシー
に乗っていけるのがとても快適に感じられるだろう。また、ドライバーが
家からタクシーに乗り込むまでサポートするので、家族やヘルパーの方が
特別に同伴する必要もない。利用する人が周りに気を遣うことなく、行き
たい時に行きたい所へ出掛けられる。きっと大垣タクシーを身近に感じて
もらえていると思う。

一人のために親身になって思う心は、専務だけが持っているわけではな
い。子ども110番タクシーは、子供のことを大事に思う社員の提案から始
まった。今でこそ岐阜県内でも110番タクシーを街中で見かけるようになっ
たが、これも大垣タクシーが警察に申請したことによって始まり、岐阜県
内に広がった。さらに相手を大事に思う心は、大垣市にも影響を与えてい
るようだ。大垣市子育て支援センターのイベントには、無料送迎タクシー
として大垣市から声をかけていただいたそうだ。

専務は社員と隔たりなく話す雰囲気を大事にしている。現場に出ていき社
員の様子に気を遣いながらコミュニケーションをとっている。専務はいつ
も社員の声に耳を傾けながら、お客さんに心地いいサービスとは何か、い
つも考えている。だからこそ、子ども110番タクシーや子育て支援タクシー
など、様々なタクシーの利用法を提供できる。社員に対してもお客さんに
対しても、いつも親身になっているからこそ、温かい大垣タクシーが町中
を走り続けている。

私ははじめタクシー会社とはあまりなじみがなく、衰退や発展のないもの
であり、なくならないものであるという認識であった。実際に調べてみた
り、話を聞いてみたりした結果、そのようなことはないことが分かった。
ここ最近のタクシーの需要は減り、衰退していた。そして、その流れを変
えるために事業を展開していた。大垣タクシーでは介護タクシーの事業を
展開していた。介護タクシーとは、高齢者などの体の不自由な方のタクシー
に乗る前後までもサポートするタクシーである。私はここでなぜ介護なの
か疑問に思った。
専務もおしゃっていたが介護タクシーを導入するにあたり、当時新しい試
みであったため、行政に認可をもらうのが大変であった。そこで実際に介
護タクシーを導入したきっかけを聞いてみた。それは「ある一人の方を外
へ出してあげたいという思い」から来ていることを知った。今まで体の不
自由な方が外出するにはヘルパーの方を呼んでタクシーを頼んだり、家族
がついていったりしなければならなかった。介護の資格を持った人がタク
シーの運転手であることにより、タクシーを呼ぶだけで外出でき気軽に外
出できるようになる。それによりそういった人たちに新しい世界を見せる
ことができる。
専務はこうおっしゃっていた。
「一人の人物の悩みや困ったことを解決するためにはどうすればいいか具
体的にイメージしてずっと考える。そして行動する。」
私はこの言葉が心に響いた。いろんな人のためではなくたった一人のため
にここまで考えて、それを実行しているからである。

専務はお客様の思いだけでなく社員の思いを受け入れて実行している。例
として、子供110番タクシーというのがある。これは子供110番の家
に認定している家に住んでいる社員の方が「動く110番の家があるとい
い」という思いからそれを行動に移し、今では県の運動に発展している。

専務は「社員の気持ちを聞き、かなえるのが仕事だ」とおっしゃっていた。
そのためにしていることを聞いたところ、会議や朝礼を開くことではなく、
社員がアイディアを出しやすい雰囲気をつくることだとおしゃっていた。
実際現場に赴き、社員と世間話をしたり、気軽に話したりしているなどコ
ミュニケーションを大事にしている。そのような雰囲気があってか、大垣
タクシーの社内では、気軽に話しかけてくれる社員の方が多く、また話し
やすい人たちばかりであった。

この話を振り返り、私は大垣タクシーの魅力について考えてみた。ここで
働く人たちは、思いやりがあり、人の思いを行動して実現することにこだ
わり、人が好きである。そう考えると大垣タクシーの魅力は「一人のため
に、ここまで親身になれること」だと思う。そうしてまた使いたいと思わ
せるサービスを提供していると思った。

大垣タクシー株式会社は、「一人の人を家の外に出してあげたい」という
思いから、介護タクシーを始め約10年が経ち、今では「介護タクシーとい
えば大垣タクシー」と地域から支持のあるタクシー会社である。
大垣タクシー株式会社の一番の魅力は、「一人のために親身になれる」と
いう点である。社員のアイディア・思いを実現させるのが仕事だと述べる
専務の大角さん。
現に、社員のアイディアから7年前に子ども110番タクシーを実現させた。
その後岐阜県が子ども110番タクシーの運動をし今では岐阜県のタクシー
全車が子ども110番タクシーである。
大垣タクシーでは、以上のような社内の声を聞くのはもちろんのこと、社
外つまり地域の声も取り入れて実行している。地域の子育て支援センター
のイベントにタクシーを使いたいと要請があったり、障がいを持った大人
の方とタクシーで地域を回り、社会の訓練として買い物を一緒にして欲し
いと要望が寄せられたりと、地域からの声があり、それに応えている。地
域から要請があるということは、支持されているということである。
タクシーはサービス業である。乗って貰う人々に快適な運転を提供するこ
とにも力を入れており、「また乗りたい」と思ってもらえるサービスを提
供するよう心掛けている。また、「タクシーを運転したい」と意思のある
人を雇うことで、常にレベルの高い運転を目指している。現在は、運転手
の約3分の2がホームヘルパーの資格を持っており、介護タクシーを運転す
ることが可能である。介護タクシーを開始するために、行政に何度もかけ
あったが門前払い。
しかし諦めることなくかけあい続け、九州で専務と同じ考えを持つ人が介
護タクシーを始められたことを機に、岐阜で初めて介護タクシー制度を設
けた。専務のこの行動の原動力は、言葉にならないものとのこと。これに
続き「そんな大変なことかな」と述べていたが、専務にとって始まりの
「一人の人」の思いが強い原動力なのだと考える。


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