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キーワードは「Plus One(高付加価値)」。
独自のアイディアで邁進しつづける協同印刷株式会社に
岐阜大学3年天野くん、山口くんが取材に伺いました。


初めに印刷業界について触れておく。チラシを専門としている会社もあれ
ば、個人情報を扱いダイレクトメールを得意とする会社もある。協同印刷
は商品パッケージを中心に、パンフレット、カタログ、ポスターなど幅広
く手掛け、PETやPPといった紙以外の原反にも印刷する技術を有する。
私は協同印刷の魅力はプラスワンであると感じた。チラシや商業印刷物の
簡素化が進んでいる中、協同印刷はプラスワンという、そのチラシ、会社
のパンフレット、パッケージにもうひと工夫しようと進めている。例とし
て、それらを手にした人がもう一度見たくなるようなインパクト、面白み
のある印刷物をつくることである。実際に協同印刷自ら面白いパンフレッ
トを作成して宣伝している。
今のような会社があるのはプラスワンのおかげである。アイデアを出すこ
とができ、それが好きな、考える姿勢が身についている、考えるのが好き
な今の社長が協同印刷にやってきた。社長がやってきてから、社長は社内
交流を持たせるために、形だけであった委員会の活動を活性化させた。毎
月1度はミーティングを行い、様々な話し合いを行っている。例としては
セールスプロモーション委員会があり、そこではお客様にアピールするた
めの年賀状、パンフレットのデザインを出し合っている。その他の委員会
として、安全美化、厚生、広報などがある。委員会は1年に一度メンバー
の総入れ替えを行っている。その振り分けは社長が個人面談を行い、社員
の人柄を知ったうえで社長が指名している。委員会活動は社内コミュニケ
ーションの活性化につながっている。今後、創業50年の時に全国の大学
に物語とその挿絵を募集し絵本をつくろうと考えている。そしてその絵本
を地域の小児に配り、地域に貢献するという目標がある。
協同印刷のスローガンとして掲げられた「Plus One」これを合言葉に新
たなアイデアが生み出され、さらなる飛躍をしていくであろう。

ペーパレスの時代がやってきた。電子端末の普及に伴ってネットワークを
介した情報収集、交換が主流になり、様々な資料や書籍を紙として触れる
ことが少なくなってきた。多くの会社では商業印刷物への投資を、経費削
減として減らすことになってしまう事がよくあるそうだ。協同印刷では、
そんな時代の中でも印刷物は必ず必要であることから、削減の対象として
の印刷物ではなく、一加工加えた印刷物のパンフレットやパッケージ化を
提案し続けている。手に取った方に、何度も読みたくなるような、捨てる
のがもったいなくなるような魅力ある印刷物を世に提供し続けたいと願っ
ている。
小川社長は、「他社がやらない印刷物を作り出すことが、自分たちの存在
意義である」とおっしゃっていた。パッケージならクライアントの要望に
合わせただけの印刷物を作るのではなく、その製品の魅力を知るためによ
くヒアリングをして、商品の魅力を強くアピールするのにどんな印刷物が
適しているのかを提案するそうだ。パッケージに商品の特性や特徴を際立
たせるような光沢や手触りを付加することによって、お客様の購買意欲を
刺激するようなデザインに仕上げている。協同印刷では、「Plus One
(高付加価値)」をテーマに掲げて、商品をより魅力的に提供できるような
お手伝いをしている。
このような一加工加えた付加価値の高い印刷物を提供するために、協同印
刷ではUV印刷機やKYODO E-BOOKといった技術力の高い機械やシステムを
利用する一方で、アイデアを出し合える雰囲気づくりの一つとしてセール
スプロモーション委員会を設置している。セールスプロモーション委員会
は、もともと関市にある本社と岐阜市にある工場の交流のために始まった
ものだ。なかなか会うことのできない人と顔を合わせて話し合いをするこ
とで、仕事だけではなく出会いと楽しみの一つとして小川社長が委員会を
より活性化させようと考えたことから始まった。この委員会で作られた協
同印刷の技術を紹介するパンフレットには、光沢や手触りに特徴をつけて
音楽を表現したものや、張ってはがせるシールを使った遊びゴコロに富ん
だものもある。これらは、「印刷物」というよりも1つの作品として魅力
あふれるものが形づくられている。
小川社長は創業50年の節目の年に向けて、学生の力を借りて絵本を作って
みたいと考えている。「大学生から物語や挿絵を募集して、市内の小学生
に絵本を配布したい」と夢を語ってくださった。「学生たちには達成感を
味わってもらい、次のステップの足掛かりにしてほしい」と意欲的だ。こ
うした意欲的な社長の姿はとても魅力的であるとともに、社員の交流をス
ムーズにさせる要素としてとても大切なものだと感じた。


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