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「魚をきれいに食べられますか?」そう聞かれて「ドキッ!!」としてしま
う人は少なくないのではないでしょうか?海はなくとも、清流に恵まれて
いる岐阜県。愛知淑徳大学の服部さん、稲垣さんが川魚の魅力発信源とな
っている有限会社和幸にて、野々部社長のパワフルさに触れてきました。

野々部社長は、大手食品問屋を約10年間勤めた後に、有限会社和幸を設立
した。最初は単純に「利益を上げ、富を得たい」という思いであったが会
社、従業員が成長するにあたり、「地域に貢献する食品会社でありたい」
と思うようになった。そこで、大手企業ではできない地域に密着した事業
を始めることとなった。それが、給食事業である。

和幸は学校給食、福祉施設、外食関係、病院給食などの食品提供をしてお
り、特に学校給食においては「地産地消」を重点に置いている。アユ、ニ
ジマス、アマゴなどの淡水魚をもっと知ってもらい、食べてもらうために
養殖業者と提携し和幸ならではの商品づくり、ブランドづくりをしている。
その一つとして注目されているのが「奥長良大マス」である。板取川の上
流域で3年かけて育てる大マスは重さが3キロと通常のマスの25倍であり、
これから岐阜県内の大手スーパーマーケットにて2切れ500円ほどで販売
していくそうだ。富裕層を対象に販売すればすぐに利益を得ることができ
るが、一般客層に向け販売することで実績を積み、「奥長良大マス」とい
うブランドだからこそ買いたいという付加価値を高めていく過程の段階で
ある。さらに、ニジマスのから揚げを関のサービスエリアで販売するなど
HPでは知ることができない活動をこの取材を通して知ることができた。
また、和幸では小学校などで食育の出張授業にも積極的に取り組んでおり、
子どもたちに「魚のきれいな食べ方」を教えている。家庭で骨がある魚を
食べる機会が少なくなってきているので、給食で魚を食べる機会をつくっ
ている。子どもたちは、授業できれいな食べ方を教わり、きれいに食べる
ことができるようになり褒められると自信につながり、家でも魚を食べた
いと子から親へ伝わっていく。このように子どもが岐阜の魚を好きになる
ことで、地産地消につながっていく。給食で食べたなじみのある食べ物は、
思い出の食べ物、自分自身を形成していくソウルフードとなっていくもの
だ。このソウルフードを子どもが大人になっても食べられる環境をつくっ
ていくこと増やしていくことが和幸の今後のビジョンである。

創業からわずか8年の有限会社和幸は、海の無い岐阜県で水産加工業を行っ
ている会社である。野々部社長曰く、「岐阜県と言ったら“これ!”とい
った、何か発信しているものがない。川魚で岐阜県を盛り上げたい」とい
う想いがあり、主に岐阜市の学校給食に水産物加工品を卸し、地産地消に
取り組んでいる。

しかし事業の開始当初は、川魚にこだわろうとしていたわけではなく、お
金が儲かれば良いと思っていたと野々部社長は言う。ご両親が水産加工業
を営んでいたこともあり、包丁とまな板を持って市場に行き、まずは魚の
さばき方を教えてもらうところから始めた。そして野々部社長が会社を継
ぐときに、株式会社にすることもできたが、あえて「有限会社」にこだわ
った。これは、この頃には株式会社に変えてしまったことによって地域の
方からの信頼を失いたくないという想いがあったからである。

お子さんに食べさせたい。さらに、給食で和幸の魚を食べた子どもたちが
大人になり、「そういえば、子どものころ給食で食べたあの“魚”、おい
しかったな。また食べたいな。」と思ったときに、飲食店で食べられるよ
うにしたい。そうすることが今後10年・20年後のビジョンである。

食育活動にも取り組んでいる。主に子どもたちに魚のきれいな食べ方につ
いて教えている。きれいな食べ方を教えることで、魚を食べることの楽し
さや、家でも魚を食べたいと子どもが親に伝え、家庭で魚を食べることを
増やす機会を作っている。食育活動は魚の売上の上昇にもつながっている。
この食育活動を行っているのは社員の亀山さんである。

また、地産地消をアピールするために、「奥長良」「更紗」「水都」の商
標登録をとり、淡水魚のブランド化を行っている。

関サービスエリアでは、和幸が手掛けたニジマスの唐揚げが販売され、観
光客らの人気を集めている。ハイウエイぐるめまちなかグランプリでは、
最高賞を受賞し、川魚で貢献している。多くの取り組みを行っている和幸
は、これらの取り組みを一切隠さず、他社にも真似してもらいたいと思っ
ている。和幸は岐阜の水産加工業界の中で、情報発信のトップに立ってい
きたいと考えているからだ。
今後、養殖場を買い取り、自社で養殖から生産までをおこなう六次産業に
向けた動きもしている。また、今の岐阜の子どもたちが大人になったとき、
淡水魚を食べられる店を増やしていくこととともに、海外への販売にも挑
戦していく。しかし、今後も会社の規模を大きくするつもりはない。自社
で強みとして行っている商品は15%ほどではあるが、お客様からの細かい
要望に応え、ニッチな世界を追求し続けていくことが、野々部社長の強い
思いだからである。


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